本年2月15日からウマバ・スクールコテージ(徳島県三好市)を拠点に、首都圏や近畿圏などの都市部の企業で働く50代を中心としたミドル・シニア層を対象にキャリア自律を支援する研修(三好ミドルシニアブートキャンプ)を開催しました。
定年後再雇用制や定年延長、バブル期の新卒大量採用世代の存在などを背景に、企業においては今後しばらく社員数に占めるミドル・シニア層の割合が増加する傾向にあり、活躍のあり方などマネジメント上の課題となっています。
一方、ミドル・シニア層の立場に視点を移すと、年齢上昇に伴う様々な処遇の変化(ポストオフ、年収の低下、定年後再雇用など)があってエンゲージメントの低下に繋がるケースも多くなります。
本研修では〈越境体験〉〈異業種交流〉〈地域・異文化交流〉をコンセプトに、非日常的な環境に身を置き、異業種の人々とのワークショップや地元企業・活躍人材との交流などを体験し自己理解を深めるとともに、参加者同士や地域で出会った人々との絆(弱い紐帯※)づくりを行い、今後の活き活きとしたキャリアづくりに繋げることをねらいとしています。
研修プログラムでは、様々なアクティビティを通じて自身の思考・行動上の癖や思い込みなどに気づくとともに、今後も大切にしたい価値観や「強み」、新たな人的ネットワークなどを発見し、今後の組織内外におけるキャリアのあり方について深く考える機会としています。
※「弱い紐帯」とは、新規性があり価値の高い情報は、家族や親友、会社の同僚など社会的つながりの強い(強い紐帯)人からよりも、ちょっとした知り合いなど社会的つながりの弱い(弱い紐帯)人からもたらされる可能性が高いという仮説。
今回の研修には7名の方々に参加いただき、研修終了後に以下のような声が寄せられました。
【参加者からの声(一部要約)】
・地元で活躍している方々が地域課題の解決に向けて、様々なことをトライされているお話しなどから、残りの人生何をするかを選択する上で非常に有意義な時間が過ごせた。
・研修全体を通じて多くの示唆が得られた。「シニアの過ごし方は、考えるよりも、感じることが重要だ」と思っているが、事務局の方々をはじめ、地域で活躍されている方、また参加者の方々のお気持ちなどに接する機会がとても貴重であった。 ・研修を通じて自分の仕事観が局所的なものだということを改めて認識出来た。自分のセカンドキャリアだけでなく、現在属している業界でのキャリアにおいても利他ということを考えるよう意識を変えてキャリアアップする必要があると強く感じた。 ・日常とは全く違う環境のなかで、地元で指導的立場の方々と直接お話が出来て、事業とは本来こういうかたちで成り立っているんだ、事業の根幹はここにあるんだと感じることが出来勉強になった。 ・(将来)地方貢献、地方創生に携われればと考えてきたが、地域のニーズも分かったし、自身のキャリアの棚卸しもきちんとやっていかないといけないということが分かったので、本当に有意義な時間を過ごすことが出来た。 ・他業種、他地域の方々と数日間行動を共にすることで、人としての繋がりを持つことが出来きたことは、大きな財産になった。 ・地域課題に日々苦悩している現地の人たちと交流し、国や自治体に任せっぱなしではなく自律的に課題に向き合い、方策を講じている姿に心打たれました。これは個人では経験できない、人生でとても有意義で貴重な体験となりました。 ・地域活性化は遠い存在でしたが、自らが携われる身近な課題であると実感でき、また現職との相乗効果も期待できると実感できました。 ・現業を離れ、接する人たちを変えることによって、得られる刺激や新たな気づきは会社で席に座っていて思いつくものではないので、すごく意義があったと思います。
|
【三好ミドルシニアブートキャンプ(第1期)の様子】
グループに分かれてキャリアの振り返り
地元で活躍する同年代の活躍人材との意見交換会
ラフトレでチームビルディング 静水ラフティング(インストラクターは元世界選手権優勝経験者)
ラフトレ後の振り返り
地元企業訪問(社会福祉法人が経営する新業態店舗)
地元企業訪問(有名和風温泉ホテル)
地元商工会議所会頭との意見交換会
初めて会った異業種メンバーで夕食づくり
地元企業経営者を交えて座談会
地域との交流会
【三好ミドルシニアブートキャンプの今後の開催予定】
第2期:2024年9月9日(月)~13日(金)
第3期:2024年10月14日(月)~18日(金)
※それぞれ12名程度の参加者の募集を予定しています。
【お問合せ先】
一般社団法人三好みらい創造推進協議会(担当:横山) Mail: miyoshi-bootcamp@miyoshi-mirai.jp
|